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バラック・オバマの元牧師の説教がすごい問題になっている。ぶっちゃけ、この説教(の一部)を聞いたとき、「別に間違ったこと言ってないじゃん」と思ってしまった自分がいる。確かにすごく乱暴かつかなり攻撃的な言葉や表現が使われているけど、ポイントはかなり得てるんじゃないかと思った。 私はもちろん黒人ではないし、ましてや公民権運動を経験した世代でもない。でも、この街に住んで、Wright牧師と同じ、もしくは似た意見を持つ黒人、経験をした黒人をたくさん見て来た。彼らが育って来た世代は今の"見えない人種差別”とは違い、本当に厳しい時代を乗り越えて来た人たちなのだ。 だから、政治・資源をコントロールする白人に対して不満や怒りがあって当然なのである。先祖代々400年も奴隷として扱われ、公民権運動で権利が与えられたからといって、たった40〜50年ばかりでそのわだかまりは溶けないわけだ。 Wright牧師を正当化するわけじゃない。彼(彼だけじゃないと思うけれど)がああいう説教をするにはその歴史的背景と先祖代々の経験があるわけで、それを実際に経験していない白人(もしくは黒人以外の人種)にはわかり得ないことなんだと思う。 オバマは父親が黒人ではあるけれど、母方は白人。「He's not black enough」と言われ続けているオバマだが、それでも、こういう背景をオバマはわかっているんだと思う。だから、牧師の考えや意見に賛成できないこともあるけれど、「黒人について差別的な発言をしたことがある私の白人の祖母と縁を切らないのと同じで、Wright牧師と縁を切る事はできない」と堂々と言えたんだと思う。大統領になるために、「牧師の説教には反対です。彼を信頼してたのは私の間違いでした。縁を切ります。」と言う事は容易だったと思う。でも彼はそれを決してしなかった。 オバマのスピーチを見たけれど、本当に素晴らしかった。このスピーチについて、「牧師のことを弁護している」だとか「縁を切ると言うべきだった」と批判する人たち(主に白人達)をTVで見ると、非常に悲しい気持ちになる。だから差別はなくならないし、CHANGEは訪れないのだと... オバマのスピーチ、是非聞いていただきたい。 http://my.barackobama.com/page/content/hisownwords/ #
by blasiatic
| 2008-03-20 10:02
| 政治
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